古綿を主原料に 糸を紡ぎ 染め 織る・編む

古綿工房 since 2018-02-06

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私たちが伝えたいこと


綿あるいは「衣」の価値

綿は他の栽培作物と同じく自然からの恵みもの。布地はかつて人の暮らしの中で掛け替えのない貴重品でした。それを手にするのに恐ろしいほど手間隙がかかったからだろうことは、糸を紡いで織る体験を通して痛いほど分かります。
しかしいま、衣類の世界は劇的に変わりました。私たちは自然の恵みを感じることなく衣類を粗末に扱うことに無自覚になっています。廉価な衣類が溢れ、着られることなくタンスに眠る状態に、いささかの罪の意識を覚えた経験は誰しも持っているのではないか。
古綿工房はこうした風潮にささやかに抗い、無残に捨てられていく布団綿に注目しました。古綿を打ち直し、糸に紡ぐ、そして布地を織る・編む。その手作りのプロセスを通じて、「衣」の世界にまつわる構造を認識し、いま一度、天然繊維の持つ力と価値を再発見しているのです。

糸紡ぎの味わい深い世界

糸紡ぎのワークショップをやると、子供も大人もいつの間にかその世界に没頭している姿によく出合います。ある男性の体験者は「初めて人間になった」と感想を表現しました。綿が縒り合わされて糸になっていくプロセス、微妙な手加減で糸の太さや善し悪しが決まる醍醐味。手紡ぎ体験は人々の心を深いところで捉えるようです。糸を紡ぐというこの技を我が物にすることは、ひょっとしたら人間の感性や本来持っている能力を回復する機能を果たしているのではないか。私たちはいまそんな気分を味わっています。

身近な実用品を手作りで

紡いだ糸は言うまでもなく繊維製品の原料。織る、編む、という次の作業を通じてごく身近な着衣品を作りだすことができます。決してアート製品を作る必要はありません。昔のように編物や簡単な織り機での実用品作りこそ目指す方向です。

現代版「チャルカ運動」を目指して

かつてマハトマ・ガンジーはイギリスの暴力的なインド綿業破壊と機械化・近代化の圧力に抗して、手紡ぎを主体とするチャルカ運動を展開しました。手仕事の世界を捨てることなく維持してはじめて、暮らしの自律性を確保できると主張、実践したのです。
近代技術の暴力を目の当たりにした3・11原発震災。ここでも新たな価値観と自律的暮らしの在り方が求められています。私たちもささやかながら現代版チャルカ運動を通じて、その試みができないかと考えています。

新着情報

2013-12-11 工程をアップしました。

2013-12-3 京都展示会、無事終了しました。